書籍「オレなら、3秒で売るね!」の感想

書籍「オレなら3秒で売るね!」の表紙 書籍

数多のマーケッターから絶賛されていたこの書籍は2007年5月に初版が出版された後、永らく絶版になっていました。しかしこのたび増補新装版としてリニューアルされたそうです。そのニュースを読んで久しぶりに手に取ってみました。

あなたのマーケティングメッセージがお客様に与えられた持ち時間はわずか3秒。その3秒でお客様の心をわしづかみにしなければならない。というイントロダクションから始まる本書はマーケティングの現場で役立つヒントの宝庫です。

本書ではビジネスのキモとなる「圧倒的なウリ」(=圧倒的に魅力的なオファー)を味方につけるためにはどうすればよいかということが書かれています。具体的にはこんな項目です。

  • お客様が求めているものをしっかりとつかむために大切な4つのポイント
  • そもそも「圧倒的なウリ」とは何か
  • 「圧倒的なウリ」がもたらしたある業界の大成功事例
  • 「圧倒的なウリ」の作り方と満たすべき条件
  • 「圧倒的なウリ」をどのように使ってビジネスを展開すればよいか
  • 「圧倒的なウリ」を作り出すためのヒント
  • あなたの「圧倒的なウリ」を評価する視点
  • 「圧倒的なウリ」の成功事例12選
  • 最強の口コミ戦略

ビジネスを行う上で参考になる視点が満載の本書の中で、個人的に印象に残った主張は以下の二点です。

「ユニークであることが大事」というわけじゃない。本当は、「ユニークであると思われることが大事」なんだ。

(P.145)

あなたが常にマーケットで一番にならなくちゃいけないってわけじゃない。ただ、お客の頭の中では、あなたが一番の位置を占めていなければならない。

(P.150)

いずれも「圧倒的なウリ」とは直接関係ないことですが、長年気にしてきた事柄なので、これを読んだときには心が晴れたような気がしました。

筆者が本書を著してから15年以上の歳月が流れました。ネットの世界ではさらにスピードが速くなっている気がします。お客様にいただける持ち時間は本当に一瞬で、もはや3秒もの猶予は実質的にはないと考えた方がよさそうだと実感しています。なので筆者のメッセージは色褪せるどころかますます輝きを増しているように思います。

タイトルとURLをコピーしました